EV充電器の選び方

EV充電器の選び方

EV充電器の選び方

初めてEV充電器の設置を検討されている方は「どのような充電器を選べばよいのかわからない」という方も多いと思います。

ここでは、EV充電器の選び方について分かりやすく説明します。

「充電器の種類」を理解しましょう

家庭用EV充電器には、大きく分けて2種類があります。1つは「コンセントタイプ」で、一般的に「EVコンセント」と呼ばれています。もう1つは「普通充電器」です。

EVコンセント

EVコンセントは、ご家庭にある電源コンセントと同じように、プラグを差し込むコンセントを意味しています。ご家庭にある電源コンセントとの違いは「差し込み口の形状」が違います。これは、EV充電用のプラグはEVコンセントにしか接続できないようにするためです。

このように、EVコンセントタイプは「いわば単なるコンセント」のため、商品価格は比較的安価で販売されています。

EVコンセントでEV車を充電するためには、EV車に搭載している充電ケーブルを使用して、EVコンセントとEV車の充電口をそれぞれ接続します。

普通充電器

2つ目は「充電器」と言われるもので、「3kW充電器」や「6kW充電器」など、充電電力を示す〇kW(キロワット)が記載されています。

現在、国内製の充電器では3kWと6kWの2種類があり、数字が大きいほど「充電スピードが早い」ことを意味します。例えば、3kW充電器で満充電するのに12時間かかる場合、6kW充電器で充電すれば2倍の電力で充電できるため、6時間で満充電となります。

今後、充電電力は大きくなっていく傾向があります。普通充電器には、充電器に充電ケーブルが付属しています。

充電する「電圧」を理解しましょう

家電製品と同じ電圧

家庭にある家電製品にはAC100Vで動作するもの(例えば電子レンジ)や、AC200Vで動作するもの(例えばエアコン)などがあります。EV充電器(EVコンセントやEV充電器)でも同じようにAC100VタイプとAC200Vタイプがあります。

EV充電なら200V

EV充電なら200Vを選ぶことをおすすめします。EVコンセント設置工事料金はAC100V用でもAC200V用でも大きな金額の差はありません。もしAC100V用で設置工事をした場合、将来EVコンセントから充電器に交換して充電出力を上げる時に、再度200V用の設置工事が必要となります。よほどの理由がない限り、最初から200V用で設置工事をすることをおすすめします。

充電電力を理解しましょう

コンセントタイプの充電電力は3kW

充電する電圧はAC200Vとします。この場合、EVコンセントはAC200V用の商品を購入することになります。EVコンセントは3kW充電ですので、AC200V(電圧) x 15A(電流) = 3,000W(電力)でEV車を充電します。

充電器タイプの充電電力は3kW / 6kW

EV充電器では3kWタイプと6kWタイプがあります。3kWタイプはEVコンセントと同じAC200V(電圧) x 15A(電流) = 3,000W(電力)でEV車を充電します。

6kWタイプはAC200V(電圧) x 30A(電流) = 6,000W(電力)でEV車を充電します。つまり、6kWタイプの充電器は3kWタイプの半分の時間で充電することができるのです。

EV車に搭載された「バッテリー容量」を調べましょう

バッテリー容量の調べ方

バッテリー容量は、自動車メーカーのホームページで調べることができます。一般的に、PHVのバッテリー容量は比較的小さく、例えば2023年3月に発売されたトヨタ プリウスPHVのスペック表を見ると、動力用主電池の欄に「総電力量 8.8kWh」と記載されています。

充電時間

8.8kWのバッテリーをバッテリー残量ゼロから100%充電するには、3kWコンセント(または3kW充電器)で約2.9時間で充電することができます。

一方、日産リーフのEV車では60kWhと40kWhの2つのバッテリーバリエーションがあります。例えば60kWhのバッテリーが搭載されている場合、バッテリー残量ゼロから100%充電するには、3kWコンセント(または3kW充電器)で充電時間が約20時間となります。これを6kW充電器で充電した場合、充電時間は約10時間となります。

このことから分かるように、車両に搭載されたバッテリーの容量が大きくなればなるほど充電時間が長くなります。

日常の走行距離を把握しましょう

充電を開始時のバッテリー残量

上の説明で、日産リーフに搭載された60kWhのバッテリーを残量ゼロから満充電するまで3kW充電器で約20時間、6kW充電器で約10時間と説明しました。さて、実際に毎日毎日バッテリー残量がゼロの状態で充電を始めるでしょうか。多くの人はバッテリー残量が40%とか20%程度で充電を始めるのではないでしょうか。

日常の走行距離

日常の走行距離から考えてみましょう。EV車の電費の平均は6km/kWhとされており、これはバッテリーが1kWhで6km走行できることを意味します。

もし1日の走行距離が24kmだとすれば、1日でバッテリー残量がが4kWh分減少することになります。この時点で充電すると、3kWコンセント(または3kW充電器)での充電時間はわずか1.3時間となります。

日々の走行距離が短ければ、3kWコンセント(または3kW充電器)で数日に1回程度充電すればよいことになり、6kW充電器での充電ではオーバースペックになるかもしれません。

このように、日常の走行距離を理解することで、3kWコンセント(または3kW充電器)にすべきか、6kW充電器にすべきかを決めることになります。

利便性を考えてみましょう

工事料金を考えるとコンセントタイプが安価

ここまでの説明で、「3kWコンセントが候補」になった方もいるかもしれません。確かに設置費用の面では3kWコンセントが最も安価ですので、お財布に優しい選択と言えるでしょう。

不便に感じる人も多いコンセントタイプ

ここで充電する場面を想像してみましょう。駐車場に戻り、トランクから充電ケーブルを取り出し、充電コンセントに差し込み、そして車両の給電口に差し込みます。毎回充電する度に発生するこの作業が、煩わしくなってくる方も結構います。特に雨の日の充電作業は大変です。

普通充電器充電ケーブルが付属

3kWや6kW充電器であれば、充電器本体に充電ケーブルが装着されているので、駐車場に戻り、充電を開始するまでの時間を短縮させることができます。利便性を考慮すると、3kWや6kW充電器(充電ケーブル付属)の方が優れているかもしれません。

契約電気容量は足りますか?

充電時間

3kWよりも6kWでの充電の方が2倍のスピードで充電するため、充電時間が半分になります。

しかし、6kWで充電するということは、ご家庭での電気使用量に充電中の電気使用量(6,000W)が加算されることになります。この6,000WをAC100Vの家電製品で使うとしたら、60Aの電流が必要になります。

もし現在の契約電気容量が60Aだとしたら、EV車の充電だけで60Aを使用することになり、他の家電製品を使用するとブレーカーが落ちることになります。

3kWで充電した場合には、100V換算で30Aの電流が必要となり、6kWで充電した場合には、100V換算で60Aの電流が必要となります。

EV充電器を使用中にブレーカーが落ちないようにするために、現在の契約電気容量を確認し、必要であれば契約電気容量を増やす必要があります。

あなたに適した充電器はどれですか?

これまでの説明で、EV充電器について少しご理解いただけたのではないでしょうか。充電時間や、利便性を考慮して、あなたにとって最適なEV充電器をお選びいただければと思います。

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