EV充電器を設置する前に
このページをご覧の方は、EV充電器の設置を検討中だと思います。EV充電器を設置するなら、後になって「しまった！」とならないよう、いくつかの事項を事前に検討しておきましょう。
将来の事も考えておく
将来EVを乗り換える事も想定しておくことが重要です。例えば、今回日産サクラ（EV軽自動車）を購入するとします。この場合、3kWコンセント（または3kW普通充電器）の設置を考えると思います。しかし、将来車両に搭載されているバッテリーの容量が大きい車両（EV）に乗り換えた際、3kWでの充電では充電スピードが遅く、一晩で充電が完了しないことも考えられます。
2024年現在、国産のEV充電器は3kWと6kWのモデルがあります。輸入車用のEV充電器は最大8kWのモデルがあります。今後、車両に搭載されるバッテリー容量がさらに大きくなれば、充電電力もさらに大きくなる事も考えられます。
現在3kWのEV充電器をお考えであれば、将来の事も考えて6kWに対応できるようにしておくことをおすすめします。3kWで設置工事するのと6kWで設置工事するのとでは「配線の太さ」が異なります。将来6kW充電する際、再び電気工事（配線の入れ替え）をしなくてもいいように、配線は6kW充電でも対応できるようにしておくのが良いでしょう。
利便性を考える
EVコンセントを設置する場合には、車両に搭載されている充電ケーブルを用いてEVコンセントと車両とを接続して充電を開始します。しかし、実際に充電の日々が経過すると共に「不便さ」を実感する人もいます。
まず「充電に手間がかかる」ことが挙げられます。充電する度に車両に搭載されている充電ケーブルを取り出し、EVコンセントに接続し、車両に接続します。充電が完了したら、充電ケーブルを車両に戻さなければなりません。これが雨天の時だと大変な作業となります。
例えば、EV充電器本体に充電ケーブルが付属している普通充電器の場合なら、手間をかけずに充電することができます。充電する時は充電器からアダプターを抜きいて車両に接続すれば充電が開始します。充電が完了すれば、車両からアダプターを抜いてEV充電器に差し込むだけです。車両に搭載されている充電ケーブルを取り出したり戻したりする手間がないため、利便性が大きく向上します。
EVコンセントの場合は充電ケーブルが付属していないのですが、別途充電ケーブルのみ購入し、EVコンセント側に充電ケーブルを保管しておく方法もあります。この場合、充電ケーブルが収納できるボックスタイプのEV充電器（EVコンセント）を選ぶと良いでしょう。また、扉が施錠できると安心です。
EVコンセントのモデル
EVコンセントでも複数のモデルがあります。EVコンセントを選ぶ際は「価格」だけではなく、使用環境に応じて適切なモデルを選ぶようにしましょう。
EVコンセントの中で最も安価なモデルがパナソニックのWK4322です。コンセント部にはカバーが付いており、充電する際にカバーを手で開けます。
このモデルでは「充電中に充電ケーブルが盗まれないか」「盗電被害に遭わないか」を検討する必要があります。いずれも問題なければ、WK4322は最もコストパフォーマンスが良いEVコンセントとなります。
パナソニックのWK4422では、全面に保護カバーが付いているモデルです。
全面カバー上部には「簡易鍵」が装備されており、保護カバーを閉め、簡易鍵を施錠すれば、コンセントの差込み口や充電中のケーブルへのいたずら防止に効果があります。
パナソニックのBPE021は鋼板製のボックスタイプで、扉には鍵付ハンドルが付いています。また、手元表示灯が内蔵されているので夜間でも操作性が良いモデルです。
充電ケーブルは、ボックス下側のケーブルフックに巻いて保管できます。
パナソニックのBPE221は鋼板製のボックスタイプで、扉には鍵付ハンドルが付いています。また、手元表示灯が内蔵されているので夜間でも操作性が良いモデルです。
ボックス内部には充電ケーブルを収納できますが、標準長さを超えるケーブルは収納できませんのでご注意ください。
駐車位置が離れてる場合
自宅の壁面から駐車位置が離れている場合には、EV充電ケーブルが車両に届かないことが考えられます。EV充電器の設置工事をする前に、EV充電器設置予定場所から車両の給電ポートまで充電ケーブルが届くことを事前に確認しておきましょう。
もし充電ケーブルが車両まで届かない場合には、車両の近くにポールを設置し、そのポールにEV充電器を取り付けます。ただし、全てのEV充電器がポールに取り付けできる訳ではありませんので、事前に確認しておく必要があります。
EV充電器をポールで設置する場合には、配線を地中に埋設したり、ポールを地面に固定させる工事が伴いますので、その分工事料金がかかります。